性格は変わる?

性格って、変えられると思いますか?

 

「もともと、生まれつきこんな性格だから」とか

「性格は変わらないよね」とか

「あの人の性格は、死んでもなおらない!」

なんてこと言葉も聞いたことありますが…

性格はそう簡単に変わらないという考えが一般的のように思います。

 

私自身も学生の頃、人前に出ると緊張するのを直したくて

あえて接客業のバイトについてみたり

たくさんの本を読んで、「こう考えればいいのか」「ああすればいいのか」 と

理屈でなんとか乗り越えようとしたりはしてみたけど、すぐ元に戻ってしまう…。

性格なんてやっぱりすぐには変わらないんだな

本に書いてある通りにできない自分はダメなのかな、などとあきらめていました。

 

性格とは?

そもそも、性格とは何でしょう?どうやって作られるのでしょう?

 

生まれてきたばかりの赤ちゃんは、未熟な状態で生まれてくるがゆえに

周りの大人の援助なしでは生きていくことさえできません。

だから、環境や周りの人の影響の元に成育していきます。

 

初めは、お母さん、お父さんをはじめとする養育者、兄弟姉妹、親戚などから

少し大きくなったら、先生や友達、社会と関わっていくようになります。

 

その中で、例えば、

おなかが空いておぎゃーと泣いたら、お母さんがすぐに優しく抱っこしてくれてミルクをくれた。

自分は、こんな風に大切に扱われる存在なんだ、とか。

 

お兄ちゃんは、何をやってもほめられるのに、私が何かやってもあまり気にかけてもらえない。

そんな自分は何は、なにをやっても上手くいかないのかな、とか。

 

幼稚園の先生が怒ってばかりで、とってもこわい。

叱られないようにするには、身をひそめて目立たないようにしていた方が安全。

などなど。

 

生まれてから今までの間に、

「こんな時にはこうしよう」

「こんな時にはこう感じよう」

「こんな時にはこう考えよう」

といった、たくさんの決めごとをしていきます。

 

 その自分に対する決めごとを決断といい、決断の集まりが「性格」であると考えます。 

 

24時間、365日、小さなものから大きなものまで、

いいことも、そうでないことも

その数はきっと数えきれないくらい、たくさんあるはずです。

 

もちろん、覚えていることもあれば、今ではすっかり忘れていることもあります。

覚えている覚えていないに関わらず、幼い頃からのたくさんの決断の積み重ねが

私たちの性格を作り上げているのです。

 

どうやって変わるの?

性格が変わるといっても、全く違う人間になるわけではありません。

実際には決断を変えていった結果、今までと違う感じ方、考え方になり、行動も変わる。

その結果、性格が変わったように思えるのです。

 

例えば

「自分の言うことは大したことがないから」と自分の話に自信がなくて

人前で緊張するとします。

緊張しないようにとしようとするほど、余計に喉がからからになるし

足も手も震えて恥ずかしい。だから、自分から意見を言うことはしたくないし、

自分から発言する機会も避けようとする。

 

もし決断の場面に立ち戻って、「自分の言うことはダメじゃない」とか

「そのままの自分で価値があるんだ」と決断し直すことができたとしたら

人前で緊張する原因がなくなるので、人前で話をしても緊張しなくなって

自分の意見も自然に言えるようになることも考えられます。

 

そうしたら、人前で緊張するという性格がそうでなくなるわけです。

今までの経験からいうと、その変化は自然で恒久的です。

 

そんな風に決断を変えていくことで、変わっていくのです。